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♪ でべそ ♪
武井先生
諏訪中央病院
武井義親 副院長
Q 知り合いから、「赤ちゃんのおへそが『でべそ』なんだけど大丈夫かしら」 と相談されたのですが、どのように答えたらよいのでしょうか?
A 俗に「でべそ」と呼ばれているものは、医学用語では「臍ヘルニア」と言います。
お母さんのお腹の中で胎児は臍の緒で胎盤と繋がっていました。生まれたての赤ちゃんには、切られた 白色の太い臍の緒が残っていたのを覚えていると思います。それが黒く萎びて、生後1週間程度で脱落します。 瘢痕になり吸収されて、やがてその部分は腹直筋の筋膜に覆われます。ところが、臍基部の瘢痕化が不十分だと、 筋膜の欠損孔から小腸などが飛び出し膨隆します。それが臍ヘルニア(でべそ)です。 飛び出しているお臍を押すとグチュグチュと小腸が押し込まれてお腹の中に戻る感触があります。 一旦は平坦になりますが、赤ちゃんがいきむとまたすぐに膨れてしまいます。
Q 腹直筋の筋膜とはなんですか?
A 体を鍛えている人のお腹の真ん中に上から下にポコポコと盛り上がっている筋肉が 左右に見られますよね。あれが腹直筋です。胎児期にはその真ん中に臍の緒が通っています。 その通っていた穴がすぐには閉じきらない子がいるということです。しかし、月齢が進み筋肉が発達してくる にしたがってその穴も小さくなり閉じてきます。
Q 俗に言う『でべそ』になる人とならない子がいる。さらに、なった子でも 時期によりその大きさが変わっていくという事ですか。
A 一ヶ月健診の時期で、小さなものも含めると4〜5人に1人位に認められ、 良くみられるものと言えます。泣いた時に少し膨れる程度のものから、2cm 以上あるような大きなものまで 色々なサイズのものがあります。
生後一ヶ月頃から目立ち始め、生後2〜3ヶ月頃が最も大きくなり、 以後次第に縮小していきます。なかにはとても大きな子もいて、赤ちゃんが泣くと皮膚がパンパンに張って、 破裂するのではないかと心配するご両親もいますが、破裂の危険はありません。
Q 縮小していくということは、放っておいても良いのですか。
A 基本的には放っておいてかまいません。1才までに9割のこどもは自然治癒します。 2才を過ぎても治らない子どもについては小児外科や形成外科で手術を受けることを勧めています。 絶対にダメというほどではありませんが、臍にコインを乗せて絆創膏で止める方法は行う必要がありません。 むしろ、テープにかぶれて赤く炎症をおこしたりすると、すぐ下が腹膜になるので、そこに炎症が及ぶほうが 危険なのです。ですから何もしないほうが良いとされています。
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